横浜市では老朽化した市庁舎の建替えと近隣ビルへ散在した市庁舎機能の集約を目指し、北仲南地区へ新市庁舎を建設した。隣接する北仲北地区ではオフィスビルやマンション、ホテルといった複合的な機能を有した再開発が進行中である。本橋は予測される地区人口の増加に対応し、JR および市営地下鉄桜木町駅と北仲通周辺地区を結ぶ歩行者動線の容量確保と利便性向上を目的とし、災害時(津波発生時)の緊急避難通路としての機能も備えた歩行者デッキである。
架橋地点はみなとみらい地区と関内地区,野毛地区の結節点に当たり、みなとみらい地区と関内地区の境界には2 級河川大岡川が流れる。設計者はプロポーザル方式により選定され、プロポーザル提案の「水辺を開く橋」というコンセプトに基づき設計が進められた。
プロポーザル時点から設計条件の変化が予想されたプロジェクトにおいて、計画の柔軟性とデザインの一貫性を保つために採用した曲線線形というジオメトリによって、デザインが自律性を獲得するに至った。